たまには時事話題など。

箱根の旅館さんが箱根の警戒レベル引き上げや火山性地震について「こういうのはよくあることなんです。だからきっと大丈夫なんです」的なブログを書いてたけど、たかだか人間が数十年生きてただけで経験した「よくあること」と、何百年以上のスパンで活動してる火山活動を、一緒くたにはできないよなあ、となんとなくぼんやり思ったのでつらつらと。

ご心配どうも!今、箱根人がどうしても伝えたいこと^^

仙石原温泉 仙郷楼の若旦那からいただいた写真です。

どうです?違いわかります?

残念ながら私にはわかりません^^

これが有史以前より変わらず噴きつづける

我らの大涌谷なのです。
http://hakone-hougetu.com/blog/?p=1159

箱根は、6600年前には横浜まで火砕流が達する噴火を起こした火山だし、300年前も関東一円を灰で埋め尽くす(御殿場周辺にまで3mの軽石がドカンドカン飛んでくる)レベルの噴火をおこしてます。300年前はたまたま軽い噴火だったけど、6600年前の噴火ももしかしたら軽い噴火で、もしそれ以上の規模であれば関東一円が火砕流に飲み込まれる可能性だってあります。

火砕流っていうのは、軽い何百度の灰がざーっと地表を這っていくもので、長崎の雲仙普賢岳の噴火を覚えている30代以上の人であればその怖さは少し分かってもらえるかな。走っても逃げられない。
津波みたいに「飲み込まれたけど運良く助かった」っていうのはほぼ99%くらいなくて、飲み込まれたらだいたい死にます。熱いので。

それが、噴火からだいたい数分レベルでやってくる。先日の御嶽山の噴火は水蒸気爆発だったので、一番死人が出たのは噴石だったけど、マグマ性の噴火だった場合には火砕流の危険性は十分あるわけです。
火砕流が到達したとき「たまたま戦車の中にいた!」って人なら助かる可能性もあるっぽいけど、まあ一般の車や家なら即燃えて一緒に灰になるです。

んで、火山の予測って言うのは今の科学だと100%の予測なんて無理です。なんか危ない気がするから念のため離れてね、近づかないでね、っていうのが今回。結果、「何にも起きませんでした!」になるか「間違えてましたごめん箱根全域火砕流に!」みたいなことになるかは、正直神様しか分からんレベルだと思います。
個人的には「警戒レベル2で火口周辺のみ立ち入り禁止」ってことは、予想されているのは水蒸気爆発で大規模な火砕流などが発生するような噴火の危険はない、ということだと思うし、そうであるならば「火口付近は行けないけど、箱根に是非きてね!」って宣伝する旅館の主人の態度は至極もっともだと思うので、旅館さんの態度を批難しているわけでは全然ないです。というか、「今まで0.04%だった噴火の確率が、今はもしかしたら1%くらいになったかもしんない」って感じの話なんじゃないかと思う。今は。

なんでまあ、たとえばもし、富士山がもんのすごいヤバイ感じになってきて、「明日か明後日爆発するかもしれなくて、小規模だったら富士市くらいまでで影響おさまるかもしんないけど、大規模だったら関東一円全域火砕流かもしれないし、もしかしたら何にも起きないかもしんないけど、死んだらアレだし今すぐ休暇とって北海道か九州に逃げろ」って言われたとしても、私も困惑するんで、てかそれで仕事休める人ってなかなかいないんじゃなかろうかと思うんで、旅館の方とか箱根の観光に関わる方にとっては今回の警戒レベル引き上げは死活問題だと思います。食ってかなきゃならんもんねー。

ま、オチもなんもないんですけど、2万6千年前の姶良カルデラの噴火の時には九州全土が約20分で火砕流の中に飲み込まれたのではないかという予測もあるし、そのときの降灰は日本全土はおろかロシアまで飛来した事実があるので(ボーリングしたらちゃんと日本全土から出てきますよ!)、地球がちょっとニキビ潰れた程度でも人間には大災害で、人間ってやつは全く何の抵抗もできないちっぽけな存在だなー、と思った、程度の話です。日本どころか世界中見回しても自然災害から逃れられる土地なんてない。太陽がちょっと本気出してスーパーフレア地球に向かって放っただけで、人類大半死滅する危機が起こるわけだし、宇宙の前には人なんて塵芥です。みじんこです。

今、たとえ富士山大噴火! ってニュースが今入ってきたとして、15分後に品川(職場付近)まで火砕流到達です! ってなっても
「あー、私死んだなー。残念。私のミトコンドリアは分岐選び間違えたわー」
と思って、私はたぶんあっさりあきらめます。
もう「家族に会うんだ!」とかってハリウッド映画ばりに走ったって絶対間に合わないしね。家に着く前に死ぬし。

そして、そんな災害を乗り越えて幸運にも生き残った人たちは、またたくましく生活を再建していくのであろうなーとも思うし。人類はかつて、わずか1万人まで減ったこともあるらしいです。
(10万を切ったら絶滅危惧種認定なので、レッドデータブックで言えば「ほぼ絶滅」扱いですね)

私は「人類という種」が生き残るのであれば、まあ何だって有りじゃないかと思っているのです。もちろん地球の歴史から見れば人類繁栄すらも一瞬の輝きのように短い時間なのでしょうが。

話がでかくなりすぎましたけど、今の東京一極集中だと、6600年前レベルの箱根の噴火が起きたら、とてもじゃないけど立て直しに時間がかかるだろうなーとぼんやり考えたっていう駄文でした。

駄文なのになげえ!


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